赤ちゃんの泣き、子どもの泣き、大人の泣き。
同じ涙を流す事でも、意味が違います。
赤ちゃん、子どもが泣く理由を知り、正しい対処をしましょう。
赤ちゃんの泣き
赤ちゃんの泣きは、
- お腹がすいた
- 眠たい
- オムツを替えて欲しい
などという要求です。生理的要求には、速やかに答えてあげて下さい。
4〜5ヶ月くらいからは、「退屈だー」と泣くようになります。
赤ちゃんが、お腹すいたー、眠たい、オムツ替えて以外の理由で泣いているなと感じた時には、すぐに抱っこせず、おもちゃなど自分で触って遊べるものを渡したり、側に置いたりして自分で遊ぶ時間を作って下さい。
赤ちゃんが一人で遊びだしたら、必要以上に手を出さず見守りましょう。
詳しくは、子供との距離感を読んでみて下さい。

子供が泣く理由
次はもう少し大きくなった1歳前後からの子供の泣きについてお話しします。
大人は悲しい時、嬉しい時に自分の感情が溢れて涙を流します。悲しい時は、泣いて泣いて、リセットしますよね、
それに対して、子供は何かをアピールする為に泣きます。
例えば、あのおもちゃが欲しかった、公園に行きたかったなど自分の思いをアピールする為に泣いているのです。
大人にダメと言われ悲しくて泣いているように見えますが、それは悲しい気持ちから立ち直るために泣いているのではなく、それは「ダメだと言われても○○をしたかった」という気持ちが抑えられず泣いているのです。
大人は、悲しくて泣いても、自分の感情が落ち着いてこれば自然と涙は止まります。
それに対して子供は、放っておいても泣きやむ事はありません。2〜3時間泣き続ける子もいます。それは、アピールし続けているのです。自分の要求が通るまで泣きます。
泣いている時の対処法
では、子供が泣いているときはどうしたらいいでしょう。一番ダメなことは、泣き止むまで放置しておくことです。子供に長泣きさせてもいいことは全くありません。
泣いている子には、まず泣いている理由を言葉にしてあげましょう。
公園に行きたいと泣いている子には、
「公園に行きたいんだね、分かったよ」
と、ママは泣いている理由が分かっている事を伝えましょう。
子供の泣きはアピールですから、ママが泣いている理由をわかっていると伝えれば、少し落ち着きます。
そして、
「わかったから、泣くのおしまい」
と言って泣く事をやめさせます。
子供は、泣くのおしまいと言ってあげれば、泣く事を止めることが出来ます。
子供が泣くことは、大人にとってはストレスになりますから、大人の指示によって泣く事をやめれるようにしておくことはとても大切な事です。
これができれば、この先の子育てはイライラしなくても良くなります。
まずは泣く事をやめさせてから、○○したかった気持ちを落ち着かせるようにしましょう。
気持ちの落ち着かせ方は、年齢によって違いますが、1〜2歳のお子さんであれば、別の事に気を向かせることが比較的出来やすい年齢です。視覚優位なので、好きなおもちゃを見せることや、お菓子を見せるなど別の物を見せて気持ちを落ち着かせます。
お菓子で釣るというのは、あまり聞こえがいい事ではありませんが、「○○したかったけど、お菓子を食べる事にしよう!」と気持ちを切り替える事は、これからの成長にとって大切な事です。
ひとつの事にこだわる時間を費やすだけより、ダメなら次!と思えるような経験をたくさんしてこだわりを減らしましょう。
2〜3歳以上のお子さんであれば、話をして気持ちを落ち着かせます。今それを出来ない理由を伝え、いつならできるのかをきちんと伝えます。お互いに納得できるまで話して下さいね。
ここで注意したいのは、大人の意地やこだわりが入りすぎていないか、をよく考えてみて下さいね。時には子どもの立場にたって、その理由を受け入れられるか考えてみて下さい。
「泣き止ませる」と「泣かさない」は違います
「泣くのおしまい」で、泣き止むことができるようになっていれば、スーパーで「お菓子欲しかった〜」と泣き暴れている子どもはいなくなるはずです。
最近、泣き暴れている子どもはあまり見かけませんが、それは大人が我慢させず買い与えていることも多いのかなと思います。
泣かさないことは大切ですが、大人が思い通りに子供の言うことを聞いて、泣かさないようにすることとは違います。
子どもの時期に、自分の思い通りにならない事を受け入れる練習をたくさんしなければいけません。
その為には、まず泣いているのをやめさせて、自分の気持ちをコントロールすることを覚えましょう。
かんしゃく(癇癪)
お子さんが、
- 「火がついたように泣く」という表現がぴったりと思うような泣き方をしている
- 何を言っても泣き止まない
- 抱こうとしても体を反らせて床に落ちそうになる
- 手足や頭を床に打ち付けるなどの行動がみられる
こんな時は、かんしゃくと言われる状態です。
自分の気持ちをコントロールすることが出来ずにパニックになっています。
この状態の時は、ママやパパからのアプローチでは泣き止ませることは出来ないと思います。
無理にこの状態をやめさせようとせず、安全を確認して、自然に泣き止むまで待ちましょう。
癇癪を起こすお子さんによっては、泣き疲れて寝るまで泣き止まなかったり、2〜3時間泣き続ける事もあるでしょう。
自分の頭を床に打ちつけたり、足をばたつかせたりするタイプのお子さんは、怪我をしないか心配になりますが、本人も手加減しているので、怪我をすることはほとんどありません。無理に止めようとしても長引かせてしまう場合が多いので落ち着くまで、見守って下さい。
癇癪を起こすお子さんは、1日に何度もパニックを起こして泣き暴れている場合があります。これでは、ママをはじめ周りの大人はは疲れてしまいます。育てにくさを感じていることでしょう。
お子さんが癇癪を起こす場合は、健診の時に医師や保健師に相談しましょう。癇癪を起こす理由や泣き続ける時間、どうやって泣き止むのかを伝え、対処の仕方を教えてもらいましょう。
大切なのは、泣いている理由に向き合うこと
子供の泣きはアピールです。泣いている理由を分かっていることを伝え、涙を止めさせて子供の要求にしっかりと向き合って下さい。
「泣いてばかりで、もうお母さん知らない」
ではなく、
「お母さんは、わかってるよ」
と言ってあげて下さいね。