じめじめと暑い夏は、大人も過ごしにくい季節です。ましてや、体の小さなお子さんにとっても、同じように過ごしにくい季節です。
少しでも快適に過ごすために、実践していだだきたいことを紹介します。
夏生まれの赤ちゃんのエアコンの使い方
新生児の頃は、自分で体温調節ができませんから、一日中エアコンを使っての温度管理が必要です。
設定温度は26~27度くらいがいいのではないかと思いますが、布団に接している背中が汗ばんでいれば設定温度を低く、手足が冷たくなっていれば設定温度を高くするなど、その日その時の赤ちゃんの状態に合わせて設定してください。
授乳の時などは、赤ちゃんは手などをぎゅっと握って力を入れ全身運動をしているので、汗だくになります。授乳の時間は設定温度を少し下げてください。
6ヶ月以降のお子さんのエアコンの使い方
6ヶ月以降のお子さんになると、汗をかく経験が大切になってきます。
汗を出す汗腺は、生まれながらにあるものではなく、汗をかく経験をすることで作られます。そして、この汗腺は3歳までにしか作られません。3歳までに汗をかく生活をしないと汗腺が発達せず、あまり汗をかけない体になってしまい、体の中に熱がこもるようになってしまいます。
3歳までの間は、1日の中でたくさん汗をかく時間を作りましょう。
かと言って、エアコンを使わずに生活をすることは無理な事です。エアコンを使って快適な温度と湿度調整をしながら、たくさん動いて、たくさん汗をかく時間を作りましょう。
あせも対策
夏の肌トラブルで多いのは、あせもです。先ほど汗をたくさんかくことの必要性をお話ししましたが、汗をかいてそのままにしておくと、あせもになってしまいます。
チクチクと痛痒あせもは、お子さんにとってとても不快なものです。
皮膚科を受診したり、市販薬で対処することもできますが、あせもはとにかく汗を流す事が大切です。毎日お風呂に入ってきれいにしている方が多いと思いますが、夏場は、1日5~6回のシャワーが必要です。
朝起きたときから、もう汗びっしりのお子さんが多くないですか?
午睡の後も、もちろん汗びっしりです。食事、授乳の後なども汗だくです。
シャワーと言っても、その度に石鹸などで洗っていては、大事な肌の油分まで流してしまいます。石鹸やシャンプーで洗うのは、寝る前のお風呂タイムだけで、あとはお湯をかけるだけです。
赤ちゃんの場合は、ベビーバスなどにお湯をはって、その中につけるだけで十分です。一回ずつお湯を変えなくでも大丈夫です。夏なので、急激にお湯が冷めることはないので、冷たくなったら温かいお湯を足すなどして、私は使ってました。
汗をかいたら、お湯で流す。これだけで、あせもを予防することができますし、多少のあせもなら薬を塗らなくても治ります。
虫刺され
できれば刺される機会がなければいいのですが、そんな訳にはいかないのが虫刺されです。
刺される前の予防は大切です。虫除けスプレー、虫除けシールなど、虫除け対策は皆さんもよくご存知だと思います。
でももし刺されてしまったら、放っておかず必ずケアしてあげてください。たかが虫刺されと思いがちですが、虫刺されからとびひという皮膚病になってしまうのです。
とびひ
とびひは、虫刺されから始まります。蚊に刺されて掻いたところが傷になり、そこからばい菌が入り汁が出てジュクジュクした状態になります。その汁がついたところから、同じようにジュクジュクした状態になり全身に広がっていきます。接触感染で家族や友達にうつる、夏に多い皮膚病です。
気をつけていても、刺されてしまったら、薬をつけて痒みを取ってあげなければいけません。
シールタイプの薬がおすすめ
小さなお子さんには、シールタイプの虫刺され薬をおすすめします。シールを貼って刺された部分を隠してしまい、掻く事を無くしましょう。掻かなければ、とびひにもなりません。
刺さた部分は、空気に触れると痒くなるそうです。シールを貼って空気に触れることがなければ痒くなることもないので、赤みがなくなるまで毎日張り替えてください。
手足口病
夏に多く流行る感染症の中で、毎年流行しているのが、この手足口病です。
病名の通り、手と足と口の中に発疹ができます。熱が出る時と出ない時があります。
この病気になって困ることは、口の中にも発疹が出来るので、痛くて食事が取れない事です。大人で言えば口の中に口内炎がいっぱいできている状態だと想像してみてください。
熱などは無いので本人は元気なのですが、食事のたびに痛いと泣かなくてはいけないので、見ていて辛いです。
この手足口病には薬がないので、自然治癒するのを待つしかないのです。
塩気があるものはしみて痛くなります。食べたがらない時は、無理に食事をさせるのはやめましょう。
おっぱいを飲んでいる時期であれば、離乳食はやめて、おっぱいだけで過ごしても大丈夫です。我が子はアイスクリームで乗り切りました。脱水には気をつけて、口の中の発疹がひくのを待ちましょう。
この手足口病は、おたふくや水ぼうそうのように、一度なったらもうならないものではなく、何度でもなります。毎年かかる子もいます。
子供の病気とされていますが、大人も感染します。大人がなると重症化しやすいので、自分の子供がかかった時は、手洗いをしっかりして予防してください。
肌トラブルに注意して、楽しい夏を
暑くて過ごしにくい夏ですが、水遊びにプール、お盆にはおばあちゃんのお家に行ったりと、楽しいこともたくさんあります。夏は他の季節よりも肌トラブルに注意して、楽しく快適に過ごしましょう。