赤ちゃんが6ヶ月に入ったら、そろそろ離乳食を始めましょう。
少し前までは、離乳食は遅い方がいいと言われ、8ヶ月くらいから始めましょうと言われていましたが、今はまた6ヶ月でスタートしましょうという流れになってきています。
6ヶ月に入った赤ちゃんは、体も大きくなり動きも活発になってきたので、水分の多いおっぱいでは、栄養が足りなくなってきます。
そこで、食べ物から栄養を摂取する必要が出てきます。離乳食の出番です。
いつから始める?
「歯が生えたら」、「よだれが出だしたら」など、スタートの時期はいろいろ情報があるようですが、体の成長はその子によって様々ですから、切りがいい「6ヶ月のハーフバースデーが離乳食のスタートの日」としてもらえたらいいかなと思います。
ただし、一旦始めると毎日食べさせてあげて欲しいので、ハーフバースデーが過ぎてから、ママの覚悟ができた日にしておきます。
まずは、おもゆから始めましょう
おもゆと言われても、「?」と言う方も多いのではないでしょうか?
離乳食の本などには10倍粥などと書いてあるかと思いますが、お米に対して水を10倍入れて炊くのが10倍粥です。でも、そこまで厳密じゃなくても大丈夫です。
おもゆとは、お米味のお湯だと思ってください。ごはんにお湯を入れて、沸騰するまで煮てください。そして、白く濁りお米味のお湯になったら、人肌に冷ましてスプーンであげてみてください。
慣れてきたら、少しずつごはんをすりつぶして、とろとろにしていきましょう。
野菜に挑戦しましょう
おもゆの後は、お野菜にも挑戦してみましょう。まずは、じゃがいもなどが食べやすくていいですね。
作り方は、難しく考えなくても大丈夫です。基本的には、お味噌汁の具をあげると思ってください。
だだ、出汁には、煮干しなどの魚や化学調味料は使えないので、昆布にしてくださいね。昆布の出汁で煮た野菜を潰して、昆布出汁で伸ばした物をあげましょう。
赤ちゃんは母乳の味覚(甘味、旨味)を好むので、まずは芋類から始めて、次に大根や人参などの根菜、慣れてきたら小松菜、ほうれん草、キャベツなどの葉物を食べさせてみましょう。1日に野菜は1品でいいので、多くの種類の野菜をあげてくださいね。
離乳食用の野菜を取り出した後は、煮干しや化学調味料などの出汁を入れて、大人用のお汁にしていただきましょう。
二週間後
離乳食を始めて二週間は、お粥とよく茹でた野菜でいいのですが、二週間たったら、そろそろたんぱく質類を食べさせてみましょう。
ここで心配なのは、アレルギーです。アレルギーは、たんぱく質に対する反応で起きます。
6〜7ヶ月の赤ちゃんの体の中では、小腸が育ち、消化酵素を増やす事が出来る時期です。消化酵素は、食べる事で増やす事ができます。この時期に訓練する事でいろいろなものを消化できる能力を身につけなければいけません。
アレルギーは心配ですが、この時期から少しずつたんぱく質を与え、トレーニングすることで、食物アレルギーを起こしにくくなります。
ただ、この先の離乳食は、今、アレルギーがないお子さん向けに話します。既にアレルギーのあるお子さんは、主治医と相談しながら始めてくださいね。
食べさせる時間は?
離乳食の時間帯です。
たんぱく質はアレルギーの心配がありますから、初めて食べる食材があるときは、何かあった時にいつでも病院に駆けこめるように、小児科が開いている時間帯で。そして、アレルギーは2〜3時間たってから出る時もあるので、平日の午前がいいでしょう。
以前に食べた事がある食材のときは、ママの都合のいい時間、食べさせやすい、作りやすい時間で構いませんよ。
ますは、大豆から
まず最初は、大豆から与えてみましょう。豆腐が1番与えやすいでしょう。
アレルギーは、たんぱく質に反応して起こると先ほども言いましたが、たんぱく質は、しっかり加熱することでアレルギーです抑える事ができます。
しっかり加熱した豆腐を、初日は、ほんのひとかけだけ食べさせ、あとは、いつものように野菜とお粥で様子をみましょう。
アレルギー反応などがなく大丈夫なら、次の日からは少しずつ量を増やしましょう。
三週間後
豆腐が大丈夫であれば、三週間後からは卵を試してみましょう。
卵は、とてもアレルギーの子が多い食品です。なるべく避けたいと思うママが多いと思いますが、先ほど書いたように、たんぱく質に対するトレーニングをしなければいけません。こわがらず、試しめみて下さいね。
卵アレルギーのお子さんは、卵白のたんぱく質に反応している場合がほとんどです。今与える卵は、卵黄のみです。少しでも卵白が混ざってはいけません。
まずは、固茹でのゆで卵を作りましょう。そして、卵黄だけを取り出して、お湯でゆるいペースト状にしたものを一口だけ与えて様子をみましょう。
6ヶ月の離乳食は、お粥と野菜、豆腐と卵黄だけでいいんです。あまり難しく考えないで、始めてみましょう。
冷凍しなくて大丈夫
離乳食といえば、たくさん作って冷凍するものだという考えがあります。それは間違いではないのですが、大人が毎食同じメニューで冷凍したものを温める食事だったとしたら、どうでしょう?
どんな美味しい食事でも、食欲がなくなりませんか?
これは、赤ちゃんも一緒です。
6ヶ月の離乳食は、まだ1回食で、お粥と野菜一品で十分です。
ごはんを茹でて、お味噌汁の具から野菜を一品取り出すだけですから、なるべく作りたてのものを食べさせてあげて欲しいと思います。冷凍は、もう少し月齢が高くなって、調理が必要になったら考えましょう。
食べなくても大丈夫
毎日、離乳食を作っても、すぐに吐き出してしまったり、口の横から流れ出てしまって、離乳食が進まないと悩んでしまうかもしれません。
でも、大丈夫です。
6ヶ月の離乳食は、スプーンを口の中に入れる事に慣れる事、おっぱい以外の味に慣れる事が大切なのです。
ほとんど吐き出してしまっても、口の中には食材の味が残ります。
今まで、おっぱいの味しか知らない赤ちゃんにとっては、初めての味覚が口の中に広がると、びっくりして吐き出してしまうことが多いのです。
でも、嫌がったから嫌いなんだと決めつけず、吐き出してもいいので、おっぱい以外の味を口の中に広がらせて、少しでも多くの野菜の味を体験させてあげてください。
おっぱい以外の味が口の中に広がることに赤ちゃんが慣れてきたら、吐き出す事も少なくなり、ごっくんと飲み込むことができるようになってきます。
ですから、せっかく作った離乳食を全部吐き出されても、落ち込む必要は全くありません。
6ヶ月の離乳食で大事な事は、おっぱい以外の味を口の中に入れる事なのです。